

萌ゆる新緑の中
「母の還暦のお祝いに家族で写真を撮って欲しい」 とご依頼をもらって、先日、れんげが一面に咲く糸島の里山の中、撮影させてもらいました。 お母様の子どもたちに囲まれて、それはそれは幸せそうで、少女のように輝く笑顔。
一枚いちまい写真を確認していると、こみ上げてきた。 私も子どもたちが成人した頃、こんな風に一緒に笑えるお母さんでいたい。 学校でいろいろ溜め込んでくる理人。 険しい顔、どう受け止めるか。 一瞬一瞬が、つながっていく。 理人の中で生じる違和感。 きっとまだ捉え方、どう表現していいのか、掴めない。 怒る、なぐる、泣く、わめく。 私は、抱きしめたり、話を聞いたり(答えることは難しい)、時につられて怒ってしまったり。 でも今夜理人は、感情を出した分、一歩前に進んだように感じた。 一歩一歩。つきあっていく。君に。 絶対味方。 愛がじわじわ伝わってくる母と子どもたち、その笑顔にたくさん教わる、大切な写真を撮らせてもらいました。
おかあさん、還暦おめでとう!


吸ってはいて、
「週刊金曜日」憲法の特集号に寄せたものから。 97条と合わせた言葉。
日本国憲法に向き合うと、13条にしても、じわじわと母性を感じるのです。 被写体はSeira Uemura。 ーーー
吸って
はいて 手をのばす
抱きしめる
踊りだす 吸って
はいて 歌いだす
声をあげる 吸って
はいて 頬張る
眠る 産ぶ声とともに
一人ひとりが持っているこの光は 誰にも邪魔はできない 吸って
はいて ただ ここに在る ーーーーーーーーー 第九十七条
この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。 自民党の改憲案では、この97条が全部削除されています。


10年前の約束
今日はなんと、10年前から予約を下さっていた方の撮影でした。 1冊目の写真集「The Springtime of Life」を出版した頃、ブログへコメントで私の写真が好きだと、 いつか自分が結婚するときは、私に写真を頼みたいと、そう書き込んでくれた人がいた。 あれからほぼ10年、わたしは移住をして、当時のブログも閉じてしまってた。 でもある日メールが来た。 「結婚することになりました。いつか言ってたように、本当に写真を撮ってください!」 と。 新しいホームページを発見。やっと連絡先が分かったと。。 新郎新婦、岐阜から糸島へ来てくださった。 写真家人生においても感無量の瞬間。 私にも、彼女にも、10年という月日が流れて、やっと会えた。 写真て本当に素晴らしいよね。 息をのむほど美しい美しいお二人でした。 涙。ありがとう!!